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グルテンフリー&マクロビオティック|自然と調和する新しい食のスタイル

健康や美容のためにグルテンフリーを始めたけれど、さらに一歩進んだ食生活を考えているあなたへ。今回は、日本の伝統的な食養生「マクロビオティック」と「グルテンフリー」を組み合わせた、新しい食のスタイルをご紹介します。

この二つの考え方を組み合わせることで、単にグルテンを避けるだけでなく、以下のようなメリットが期待できます。

  • 腸内環境を根本から整える
  • 心と体のバランスを保つ
  • 地球にも体にも優しい食生活を実現する

難しく感じるかもしれませんが、この食生活は心身のバランスが整い、より自然で豊かな生き方につながります。

マクロビオティックの基本的な考え方

マクロビオティックとは、古代ギリシャ語の「Macro(大きな、長い)」、「Bio(生命)」、「Tique(術)」からなる言葉で、「長く健康的に生きるための術」を意味します。

その根底には、東洋の陰陽思想と、以下の3つの原則があります。

  1. 身土不二(しんどふに)
    自分の体(身)と、住んでいる土地(土)は一体であるという考え方。その土地で、旬の時期に採れたものを食べることで、心身が健康になるとされます。
  2. 一物全体(いちぶつぜんたい)
    食材を丸ごと食べるという考え方。米は白米ではなく玄米を、野菜は皮や葉も捨てずに調理することで、食材が持つ本来の栄養とエネルギーを余すことなく取り入れます。
  3. 陰陽調和
    すべての食材や調理法には「陰」と「陽」があり、これをバランス良く組み合わせることが大切という考え方。体を冷やす「陰」の食材と、体を温める「陽」の食材を意識して選び、中庸(バランスの取れた状態)を目指します。

グルテンフリー&マクロビオティックの食生活

マクロビオティックの基本は、穀物や野菜中心の食生活です。

しかし、マクロビオティックでは全粒粉のパンなど小麦製品も推奨されるため、グルテンフリーを意識する場合は、主食を玄米やそばなどに置き換える必要があります。

この二つを組み合わせることで、以下のようなメリットが期待できます。

  • 腸内環境を根本から整える
    グルテンを避けることで腸への負担を軽減し、マクロビオティックの食物繊維豊富な玄米や野菜を丸ごと摂ることで、腸内環境をより良い状態に導きます。
  • 心身のバランスを保つ
    マクロビオティックの陰陽の考え方に基づき、体を温める根菜類や冷やす葉物野菜などをバランス良く摂ることで、体質や季節に合わせた食事を実践できます。これにより、冷えやむくみといった不調の改善にもつながります。
  • 地球にも体にも優しい食生活
    「身土不二」の考え方で、地元の旬の食材を丸ごと使うため、環境に優しいだけでなく、心身ともに満たされる、持続可能な食生活を送ることができます。

グルテンフリー&マクロビオティックの献立とレシピ

グルテンフリー&マクロビオティックの献立は、難しく考える必要はありません。日本の伝統的な「一汁三菜」をベースに、玄米や旬の野菜をたっぷり使った食事を意識しましょう。

一汁三菜の基本献立

  • 主食: 玄米ごはん、またはそば粉100%の十割そば。
  • 汁物: 季節の野菜やきのこ、海藻を入れた具だくさんの味噌汁。
  • 主菜: 豆腐や大豆ミートを使った料理。
  • 副菜: 旬の野菜を使った煮物や和え物、漬物。

レシピ例:ひじきと根菜の玄米混ぜごはん

食物繊維と鉄分が豊富なひじきと、体を温める根菜を組み合わせた、陰陽バランスの良い混ぜごはんです。

材料

  • 玄米ごはん: 茶碗1杯分
  • 乾燥ひじき: 5g
  • にんじん: 1/4本
  • ごぼう: 1/4本
  • 油揚げ: 1/2枚
  • A(醤油: 大さじ1、みりん: 大さじ1、だし汁: 100ml)
  • ごま油: 小さじ1

作り方

  1. ひじきは水で戻し、水気を切る。にんじんとごぼうは細切り、油揚げは短冊切りにする。
  2. 鍋にごま油を熱し、にんじんとごぼうを炒める。
  3. ひじきと油揚げを加えてさらに炒め、Aを加えて汁気がなくなるまで煮詰める。
  4. 炊きたての玄米ごはんに混ぜ合わせれば完成です。

この記事で伝えたい3つのポイント

この食スタイルは、単に「グルテンを避ける」だけではありません。心と体、そして自然とのつながりを大切にする、より豊かな食生活へのヒントが詰まっています。

  • POINT 1: 体の内側から整える マクロビオティックの陰陽の考え方に基づき、体を温める食材と冷やす食材を意識することで、体質や季節に合わせた食事を実践できます。グルテンを避けることで腸内環境も整い、不調の改善にもつながります。
  • POINT 2: 食材の生命力を丸ごといただく 「一物全体」の考え方で、玄米や旬の野菜を皮や葉まで丸ごと使うことで、食材が持つ本来の栄養とエネルギーを余すことなく摂ることができます。
  • POINT 3: 持続可能で豊かな食生活を築く 「身土不二」に基づき、地元の旬の食材を大切にすることで、環境に優しいだけでなく、新鮮で美味しい食材を日々楽しむことができます。

まずは「玄米を主食にする」「旬の野菜を丸ごと使う」といった、できることから始めてみませんか? この記事で紹介した献立やレシピを参考に、ぜひ新しい食のスタイルに挑戦してみてください。

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